来年の登山計画を妄想していたら、テントが欲しくなってきました。
登山初心者の我が家が泊りがけで登山に出掛けることなんて滅多に無いんだから、そういう時は山小屋に泊まればいいじゃん?と安易に考えていたけど、コロナ禍で山小屋の宿泊費が上昇傾向にある中、2人で2泊すると4万円前後かかります。。
節約しながら山行を重ねるためには、テント泊が避けて通れない気が…。
ichikoです。
南東北の百名山を3座(朝日岳、月山、蔵王)を巡った7月の4連休。
山形市内のパン屋さんを巡って美味しい朝ごはんを堪能した後は、30分ほど車を走らせて『宝珠山 立石寺』へ。
通称「山寺」の名で親しまれる『宝珠山 立石寺』
東北を代表する霊山『宝珠山 立石寺』
通称「山寺」の名で親しまれている『宝珠山 立石寺』は、貞観2年(860年)に清和天皇の勅願によって慈覚大師が開いた天台宗のお寺です。
奇岩怪石からなる山全体が修行と信仰の場になっていて、登山口から奥之院までの約1時間の道のりに、様々な堂塔や史跡が残されています。
駐車場は周辺の有料駐車場を利用
山寺駅から登山口までは、徒歩で約5分の距離。
道中にはお土産物屋さんが多数あり、各店の駐車場を、山寺参拝のための有料駐車場として利用できるようになっています。
お土産物屋さんで商品を購入すると駐車料金が割引になるサービスも有◎
この日は4連休の3日目でしたが、朝8時30分頃に到着した時点では、全く混雑していませんでした。
山寺の入り口の目の前にあるお土産物屋さんに車を停め、早速参拝へ♪
最初の石段を上った先に、本堂「根本中堂」があります。
「根本中堂」 は延文元年(1356年)に再建された建物で、全体の6割にブナ材が用いられています。
ブナ材の建築物では日本最古といわれているそう。
堂内には、本尊として慈覚大師作と伝えられる木造薬師如来坐像が祀られています。
梅雨明け直後の7月下旬。朝からジリジリと日差しが降り注ぎます。
立派な御神木に手を合わせ、先へ進みます。
御朱印所のそばに、花の色鮮やかな「水みくじ」がありました。
朝から汗が噴き出すほどの暑さの中、束の間ですが涼やかな気分になりました。
登山口から奥之院まで約1000段の石段を上る
山寺の境内マップを確認。
真ん中の下の方に示されている現在地からして、境内の広さが窺えます。
地元の方が「奥之院まで参拝するなら、1時間から1時間半くらいかかるかな~」と仰っていたとおり、かなり見ごたえがありそう!
奥之院へ参拝するため、入山料を払って山門をくぐります。
入山料は、大人300円、中人(中学生)200円、小人(4歳以上)100円でした。
前日は月山、前々日は大朝日岳と、連日5時間~10時間の山行をこなして、疲れ気味だった旅の3日目。
この日は「登山はお休みして、山形観光~♪」という気分で山寺を訪れていたので、まさかの「登山口」に思わず笑ってしまった…( ;∀;)
山門の先には、木々が生い茂る石段の参道が続いています。
朝からうだるような暑さでしたが、木陰になっている参道では、暑さも幾分和らぎます。
木々の間から降り注ぐ朝陽が心地良い。
鮮やかなブルーが美しい紫陽花の奥に目をやると、巨岩が垣間見えます。
山の自然に沿ってつくられた参道は、古くから修行者の道として利用されてきたそうです。
登山に比べたら1000段の石段なんて朝飯前ですが(笑)、汗抜けの悪い普段着を着ているせいか、歩を進めるにつれて、じっとりと不快な汗が滲んできます。。
少し歩くと、先ほど垣間見えていた巨岩が間近に現れました。
巨大な屏風のようにそそり立つ岩。壮観です。
その先には、仁王門が見えてきました。
嘉永元年(1848年)に再建された仁王門は、けやき材を使った優美な雰囲気。
- 左右に安置された仁王尊像は、「邪心をもつ人は登ってはいけない!」と、睨みつけている。
- 閻魔王が、仁王門を通る人たちの過去のおこないを記録する。
・・・心を無にして、仁王門をくぐりました。
奥之院が近づくにつれて、周りの山々も見えるようになってきます。
出世や欲望のための修行者が岩場から転落死したことも多かったという、「修行の岩場」。
今では、修行者以外の登山は禁じられています。
ここまで来ると、奥之院まであと少し!
登山口から約25分。奥之院に到着しました!
奥之院まで1000段以上の石段を一段一段登ることによって、煩悩が消滅され、幸福になれると言われているそう。
確かに、自然豊かな景色を見ながら石段を上っているうちに、邪心や煩悩が浄化された気がします。
奥之院の「如法堂」は、慈覚大師が龍谷で修行中に持ち歩いた釈迦如来と多宝如来をご本尊としています。
明治5年に再建された建物は趣があり、深呼吸したくなるほど心地良い空間でした。
如法堂の左隣にある大仏殿には金色の阿弥陀如来像が安置され、毎日卒塔婆供養が行われているそう。
奥之院の参拝を終え、綺麗なお花に誘われて歩を進めると・・・
岩屋に囲まれた「立石寺 三重小塔」に辿り着きました。
重要文化財に指定されている「立石寺 三重小塔」。
岩屋に囲まれたお堂の中を覗いてみると・・・
ミニチュアの三重塔が置かれていました。
「本物の三重塔は何処に・・・?!」と、周りを見回してみるも、それらしき建物は見当たらず。。
それもそのはず。
岩屋の中に建てられた高さ2.5mの木造小塔が、まさに「三重小塔」だったのです(^^;
「三重小塔」という名のとおり小さな三重塔で、国内に現存する同様の木造建築の中では最小サイズだそう。
大学時代を京都で過ごし、社寺仏閣巡りが好きなichikoですが、こんな三重塔は初めて見ました。
珍しいものが、もう1つ。
登山口から奥之院に至るまでの道中に、郵便ポストがありました( ゚Д゚)
登山口から歩いて20分ほどかかる距離ですが、毎日取集に来ているようです。
取集に来るだけでご利益がありそう!
しかし、なぜに登山口付近に設置しなかったんだろう・・・?
さて。眼下に見える里山に癒されながら、下山を開始します。
四方八方自然に囲まれ、本当に美しい景観でした。
帰りは、ガイドブックでもお馴染みの「五大堂」に立ち寄ります。
五大明王を祀って天下泰平を祈る道場 「五大堂」。
能の舞台のようなお堂から、眼下に広がる田園風景が望めます。
ガイドブックでもお馴染みの景色を望める「五大堂」
ガイドブックで見たまんまの風景!
山寺随一のビュースポットというのも頷けます。
何時までも眺めていたい、長閑な田園風景と山々。
ぼんやりと眺めているだけで、心が浄化されます。
美しい景観を目に焼き付け、下山を再開します。
蠟燭立ての瓶の絵柄が、サクランボでした( *´艸`)
山形らしさが出ていて、可愛い♪
そんなこんなで、約1時間20分ゆったりと参拝し、史跡や自然を楽しみました。
今回の旅は登山のことしか考えていなかったけど、休息日を作って、山寺にも足を伸ばして大正解!
地元の方が「山形に来たからには、蔵王と山寺!」と仰っていただけあって、山形の長閑な田園風景と数々の史跡を楽しめる、素敵なお寺でした☆
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