どーもどーも、土偶マニアのhiroです。
青森旅行の最後に「三内丸山遺跡」を一人で観光しました。その時に開催されていた企画展示「土偶展」で、前から見たかった本物の土偶を間近で見ることができました。
実際に見て改めて思います。
土偶は美しい!
滅多に見られない「土偶展」。ichikoも誘ったのですが、土偶の良さを分かってもらえず、一人で寂しく見るハメに…。
でも、世の中には土偶の魅力を分かってもらえる人がいると信じて、実際に見た感想をブログでお伝えしたいと思います。
土偶の不思議と魅力について
土偶とは、縄文時代に作られていた人型の土の焼き物のことです。
1万5000年前から1万年以上続いた縄文時代の中期から後期にかけて、数千年の間、形や製造方法を変えながら、作られ続けたと言われています。
多くの土偶に見られる特徴は3点あります。
- 女性が多い
- 少し上を向いたものが多い
- ほとんどのものが壊されて発見されている。
少し曖昧な表現になるのは、完全に統一された特徴が無く、土偶が何に使われていたのかが明らかにされていないためです。
縄文時代は、コミュニケーションとしての言葉はあったものの、文字が存在しなかったため、土偶についても詳しい情報がありません。
何万年も作り続けている中で、使い道に変化が生じたでしょうし、地域によっても違いがあると思います。
土偶については、専門家がたくさんの説を論じていますが、様々な説を調べて、自分なりに土偶の使われ方を想像するのも楽しいものです。何か語りかけてくるような土偶を見ながら、古代の生活に思いを寄せることができるのが、土偶の魅力です。
国宝の土偶2体「縄文の女神」と「合掌土偶」
土偶は全国で3万点以上見つかっていますが、国宝に指定されているものは、2019年5月時点で5体です。そのうちの2体が、今回の土偶展に展示されていました。
美しい土偶の代表格「縄文の女神」
国宝のうちの1体は「縄文の女神」。見つかっている土偶の中で最大の大きさで、高さ45cmもあります。
美しい。ホントに美しい。
きっと、縄文時代の人もこの土偶を見て美しいと感じていたことでしょう。
数年前、フランス旅行でパリを訪れた際、ルーブル美術館で沢山の宗教画や宗教彫刻を鑑賞しました。聖書の知識が薄っぺらいhiroでも、美しいものは美しいと感じました。その時と同じ感覚です。
よく分からないけど、美しいものは美しい!!
言葉にするとチープですが、現代の車のデザインにも通じる曲線でしょうか。
この綺麗な曲線で、この土偶が女性であることも伝わってきます。
凛とした立ち姿からは、母親のような強さも感じます。
お尻やお腹が若干大きくなっているようにも見えます。きっと妊婦なのでしょう。
愛らしい姿と表情「合掌土偶」
国宝のうちのもう1体は「合唱土偶」。
この土偶は、「縄文の女神」と違って愛らしい感じです。
装飾も多く、表情も豊か。今でいうフィギアみたいな可愛らしさですね。
両手を重ね合わせて少し上を向いた姿は、何かをお願いしているように見えます。
多くの土偶は壊された状態で発見されています。集落のあちこちに分散して破片が見つかることもあるので、あえて壊された可能性が高く、壊すことに意味があったと研究者の多くは考えているそうです。
その中で、この「合掌土偶」は、自然のアスファルトを使って修復された跡が残っています。
この愛らしい土偶は、修復を加えてまでもそばに置きたいほど大事にされていたと想像できます。
フィギアやぬいぐるみが、多少汚れたり壊れても捨てられないとの一緒ですね。
その他にも魅力的な土偶がたくさん
あまりにも有名な「遮光器土偶」
こちらは「遮光器土偶」です。
国宝ではありませんが、土偶といえばこのタイプを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?
なぜなら、青いタヌキが主人公の、某人気アニメで、悪役として映画出演したことがあるから(笑)
そのため、ボクら世代(30代)には特に親しみがあるものと思われます。
とても印象的な姿なので、土偶といえばこの形のものが沢山作られていたように思われがちですが、実際にこのタイプの土偶が作られたのは、最後の数百年。しかも、東北地方という限られたエリアでしか作られていません。
細かい装飾は、かなり高い技術を要するものと思われます。
また、この土偶が作られた当時は、全身を赤く塗られていたようです。
この姿で真っ赤であれば、集落の守り神的なものと捉えられていたと言われても納得です。
先ほど紹介した「合唱土偶」のフィギアのような愛らしさと比べて、神々しさも感じます。
ただ、宇宙人感がすごいです。
縄文時代には宇宙と交信でもあったのでしょうか(笑)
その他魅力的な土偶たち
その他にも、可愛らしいものから、おどろおどろしいもの、奇想天外なものまで、多くの土偶がありました。
ひとつひとつコメントしているとあと2万点あるので(笑)、今回は代表的な3体に絞って紹介しました。魅力的な3体を紹介できたので、少しは土偶を好きになってくれた方がいると良いのですが。。
今回紹介した3体は、全て東北地方で出土した土偶です。
各土偶を見るために東北地方を巡るのは大変なので、貴重な土偶が一堂に会した「土偶展」が三内丸山遺跡で開催されていて、本当にラッキーでした。
ちなみに、残り3体の国宝のうち、2体は長野県茅野市にあります。「縄文のビーナス」と「仮面の女神」です。これは、近いうちに一気に見に行けるかな?
次はichikoと一緒に行って、感想を聞いてみたいと思います(笑)
私にも土偶の良さがわかる日が来るのかしら…
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