【登山記録:越後駒ケ岳_2022年9月30日】滝雲と山頂周辺に広がる草紅葉が絶景!往復14kmのロングコース

03 北陸・東海・甲信越

コロナ感染から約2週間。

無事に職場復帰は果たせたものの、少し走るだけで息切れしてしまう状態で、今後ランニングや登山ができるようになるのか大いに不安です。。

ichikoです。

2022年9月末に新潟県の越後駒ケ岳に日帰り登山をしたので、備忘録として記事にしておきます。

「越後駒ケ岳」登山(2022年9月30日(金))

越後駒ケ岳のデータ

八海山、中ノ岳とともに越後三山と呼ばれる「越後駒ケ岳」

深田久弥は、越後三山の中でもどっしりとした越後駒ケ岳が一番立派だとしているそうです。

越後駒ケ岳の基本データは以下のとおり。

■標高:2,003m
■ 登山難易度:中級
■ 歩行時間:9時間30分
■ 歩行距離:14.2km
■ 累積標高差:【登り】1,296m 【下り】 1,296m
■ 登山適期:7月上旬~10月中旬

JTBパブリッシング『日本百名山 山あるきガイド』より

越後駒ケ岳の駐車場

時は、2022年9月30日(金)。

越後駒ケ岳の最寄駐車場である枝折峠は滝雲の展望スポットとしても知られ、紅葉シーズンは特に混雑すると聞いていたので、前夜は新潟県の大和PAで車中泊をし、5時過ぎに枝折峠駐車場に到着しました。

駐車場は約50台駐車可能ですが、 5時過ぎの時点で7~8割が埋まっていました。

平日でこの状況なので、休日はさぞ混雑するんだろうなぁ…

ちなみに、2022年9月17日(土)~10月30日(日)の土日祝日は、シャトルバスが運行されていたそうです。

枝折峠に至るまでの国道はカーブが多くて酷道だったけど、駐車場は想像以上に整備されているし、綺麗なトイレもあって快適でした。

5時20分 登山開始

枝折峠駐車場から見える滝雲。

山に登らなくてもこんな絶景が見られるなんて、撮影者が殺到するのも頷けます。

久しぶりの長距離登山なのでちゃちゃっと準備を済ませ、5時20分に登山を開始しました。

少し標高を上げるだけで、滝雲をより間近に見られるようになりました。

平日の早朝なのに撮影者の方も沢山いらっしゃって、一瞬を見逃すまいとシャッターを切っていました。

バズーカみたいな立派なカメラで撮影していたおじさま曰く、この日の滝雲はかなり良い状態だったよう。

今思えば、前日に雨が降ったこと、朝晩の気温差が大きかったこと、早朝からよく晴れたこと…と、滝雲発生に必要な条件が全て揃っていました。

私がスマホで撮った写真を見たおじさまが、

「スマホの方が綺麗に撮れてるから嫌になっちゃうなぁ(笑)この赤い色が、カメラだと上手く撮れないんだよ~。」

と嘆いていたので、

「拡大したら全然敵いませんよ!」

なんて言いながら別れを告げ、先へ進みます。

はるか遠くに、これから登る山が見えてきました。

無事にたどり着ける不安になるほどの距離間です。

5時44分。山の向こうから朝陽が差してきました。

ぬぉぉおお…

神秘的な光景に、パワーを感じます。

日の出前は肌寒くてレインウェアを着込んでいましたが、太陽が顔を出すと一気に空気が温かくなり、これ以降はロンTだけで過ごせました。

少し進むと、木道ゾーンに。

越後駒ケ岳は、要所要所にこのような木道が整備されています。

8月に登った苗場山にも同様の木道が整備されていたので、新潟県の山への愛を感じました。

さて、まずは3.3km先の小倉山を目指します。

30分ほど歩いたところで、十合目大明神に到着。

小屋の中には明神堂が祀られているそうです。

分岐を駒ケ岳方面へ進みます。

駒ノ湯方面へ向う「銀の道」は、江戸時代に銀山平の繁栄とともに栄えた枝折峠の旧道で、銀山から銀を運び出す唯一の道として利用されていたそうです。

陽が上り、滝雲が徐々に薄れてきました。

幻想的な景色が見えなくなるのは寂しいですが、絶好の登山日和を確信させる力強い日の出に、胸が高鳴ります。

前日の雨が嘘のような、雲一つない快晴!

序盤は高低差がほとんど無いので、息が切れることもなく爽やかな山歩きを楽しめました。

ナナカマドの実が色づいていて、秋を感じます。

7時50分 小倉山通過

スタートから約2時間半で、小倉山分岐を通過。

緩やかなアップダウンを繰り返しながら、徐々に標高を上げていきます。

標高を上げるにつれて、山の稜線が見えてきました。

山々が幾重にも重なる水墨画のような風景。

日常を忘れ、自然との一体感を堪能します。

ロングコースなのでゆっくりとしたペースを意識し、1時間毎に小休止しながら歩くこと約3時間半。

眼下に山を見下ろせるくらいにまで標高を上げてきました。

小倉山分岐の少し先にあったベンチで朝食も兼ねた休憩を取り、再出発。

今年一番とも言える登山日和に、にやにやが止まりません!

平日なので登山者も少なく、こんな絶景を二人占めできました。

山頂が近づくにつれて傾斜がきつくなってきたので、少しペースダウン。

写真を撮りながらゆっくり登りました。

駒の小屋まで、あと少しな雰囲気が出てきました!

前駒からの岩稜帯を超えると…

9時30分  駒の小屋到着

駒の小屋に到着!

私たちとほぼ同じタイミングで、管理人さんも到着。

GW明けから10月中旬までの土日月曜を中心に常駐されているそうです。

駒の小屋でバッジやストラップを販売していたので、百名山バッジを購入。

レトロなデザインが可愛い♪

駒の小屋には水場があるのですが、小屋のすぐそばの水場が使えるのは残雪期や初夏等の限られた時期のみで、そこが使えない場合は、小屋から3分ほど下ったところにある沢の水を利用することになります。

沢の水と言っても、ちょろちょろ流れているだけの心もとない感じの水場で、浮遊物も気になったので、水を多めに持って来ておけば…と少し後悔しました。。

気を取り直して駒の小屋のベンチにザックをデポし、山頂を目指します。

駒の小屋から山頂までの稜線は、眺望がめちゃくちゃ良い!

360度山に囲まれ、最高の尾根歩きを堪能できます。

山頂周辺は草紅葉が見頃を迎えていました。

中ノ岳との分岐を右手に進むと…

山頂への最後の稜線が見えてきました。

紅葉と緑のコントラストが素晴らしすぎる!!

ここまで標高を上げると、ナナカマドも葉まで紅葉していました。

スキップしながら頂上へのビクトリーロードを進み、

木道をてくてく歩いて、

10時00分 越後駒ケ岳登頂

ついに越後駒ケ岳の山頂に到着!

山頂は、猿田彦の銅像を中心に広い休憩スペースになっていました。

山頂からの展望は、まさに360度の大パノラマ!!

稜線の向こうに見える中ノ岳がカッコ良い!

西側には、八海山。ゴツゴツとした山肌がひときわ目を引きます。

山頂が絶景すぎてなかなか離れられず、座って休憩したわけでもないのに20分くらい滞在してしまいました。

他の登山者の方も同様だったので、皆さん同じ心境だったのかな。

素晴らしい景色を満喫したところで、下山開始。

稜線歩きは、登りよりも下りの方が景色を楽しめますね。

上越の山々は、北アルプスや関東の山とは違った寛容さを感じます。

八海山も、いつか登ってみたいなぁ。

10時50分 駒の小屋で昼食

駒の小屋まで下りたところで、少し早めのランチタイム。

株主優待で貰ったカップヌードルチリトマト。家では全然食べないのに、山に来ると何でも美味しく感じる不思議…まぁ、普通のカップヌードルが一番ですけどね! 

お箸は、先日購入したばかりのmont-bellの野箸♪

軽いし箸先も使いやすいので、買って正解でした!

駒の小屋でトイレをお借りしたついでに、小屋の中も見せていただきました。

とっても綺麗で銀マットも用意されているので、小屋泊でゆっくり登るのもアリだなぁ。

小屋の隣には小さなテント場もあるので、テント泊でも良いかも。

ちなみに駒の小屋のトイレは少し変わっていて、便座の横に自転車が…

「使用後は自転車を順回転20回以上、逆回転10回以上、排泄物が見えなくなるまでペダルを回してください」

という注意書きがあったので、頑張って自転車をこいできました。

おがくずと攪拌するための装置だそうで、臭いも無く気持ち良く使用できました。

登りはあんなに高かったテンションも、標高とともに急降下…。

アップダウンが少なくて良いな~と感じていたアプローチが、下山時はやたらと長く感じます。。

水場で美味しい水を確保できなかった失望感も相まって、辛く長い下山となりました。。

12時10分 百草ノ池

小倉山まで1.7㎞。

その先も、まだ4㎞くらいあるもんなぁ。

はぁ、長い…。

14時30分 明神峠

ぶつぶつ言いながら多めに休憩を取りつつ、明神峠まで下りてきました。

登りの時は何とも思わなかったアップダウンが、下山時には足に堪えるのなんのって…。

「枝折峠まであと1.2km!家からスーパー○○まで歩くのと同じくらいだよ!」

「でも、スーパー○○はアップダウンないでしょ!」

なんて夫hiroと文句を言い合いながら、約30分後に無事下山しました。

銀山平温泉 白銀の湯

下山後は、枝折峠を桧枝岐村方面へ下る途中にある銀山平温泉へ。

何もない山道から、突如拓けた集落が現れたので驚いた!

やけに統一された新しい建物ばかりだなぁ…と思ったら、宿泊可能なログハウスでした。

写真中央に見える水場は、荒沢岳からボーリングして引いてきた湧水だそう。

冷たくてとっても美味しかったです。

水質検査は行っていないそうなので、自己責任ですが…

温泉施設も、場違いなほど(失礼)立派な建物でびっくり。

入浴料は、1人650円でした。

平日の夕方ということもあってか、ほぼ貸し切り状態。

上越の山々を眺めながら露天風呂に浸かり、

内湯で手足を丹念にマッサージ。

あぁ、至福のひと時。整う…。

弱アルカリ性の絶妙なぬる湯で、下山後にぴったりの温泉でした。

洗面所にはドライヤーも用意されていて、快適そのもの。

1階の売店では、カップ麺や菓子パン、ちょっとした土産物やアイス等々が販売されていました。

下山後にコーラが飲めるだけでもありがたいのに、アイスまで…!

寸分の迷いもなく購入を決め、「アイス下さ~い」と言ったら、

お店のおばちゃんが奥の冷蔵庫から10種類くらいのアイスをお盆に乗せて出してきてくれました。

こんな山の中でアイスを買えるだけでも幸せなのに、こんなに沢山の種類の中から選べるんですか…!

「もちろんスーパーカップで!!」

値段は、コンビニ価格の150円でした。僻地なのに、こんなに安くて良いんですか…?!

越後駒ヶ岳登山後の疲れも相まって、どんなに美味しいジェラートやソフトクリームよりも、ある意味思い出に残るアイスになりました。

この後は、次なる車中泊地「御池駐車場」を目差して国道532号線をひたすら東へ進んだのですが、噂に聞いていたとおりの酷道で難儀しました。。

奥只見湖を望める絶景ロードではあるのですが、断崖絶壁に沿った狭隘なヘアピンカーブが延々と続き、、

googleマップの到着予定時間を大幅に超え、陽が沈んだ頃にようやく到着しました。

二度と通りたくない道ワースト3に入るほどの悪路でしたが、この道が無いと、枝折峠から檜枝岐村へ移動するのに周りの山塊をぐるりと迂回する必要があるので、国道を作ってくれた先人達に感謝ですね。。

御池駐車場では、バーナーと鍋&フライパンをフル活用してラーメンと生姜焼きの夕食を取り、翌日の燧ケ岳登山に備えて早めに就寝。

滝雲に始まり、360度大パノラマの越後駒ケ岳、銀山平温泉と、充実した1日でした。

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